女性特有の足の付け根の腫れと、見逃せない疾患
「着替える時に足の付け根に違和感がある」「お風呂で小さな膨らみに気づいた」……。
そんな経験はありませんか?
鼠径(そけい)ヘルニアは、本来お腹の中にあるはずの脂肪や腸が、筋肉の隙間から皮膚の下に飛び出してくる病気です。一般的に男性に多い病気というイメージがありますが、実は多くの女性もこの悩みを抱えています。
第1回では、女性の鼠径ヘルニアならではの特徴と、似た症状を持つ女性特有の疾患について、東京浅草キュアメディクスの視点から詳しく解説します。
1. なぜ女性は「相談」をためらってしまうのか
女性の鼠径ヘルニア患者様が受診を迷われる背景には、特有の理由があります。
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相談しにくい部位: 鼠径部は非常にデリケートな場所です。「男性医師に診られるのは恥ずかしい」という心理的ハードルから、違和感があっても数年放置してしまう方が少なくありません。
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情報の不足: ネットやTVで紹介される脱腸の情報は男性向けが多く、「女性もなるの?」という疑問から、自分の症状が病気だと気づかないケースも見受けられます。
当院では、こうした不安に寄り添い、「女性医師による診察」を基本としています。同じ女性同士だからこそ共有できる悩みや、生活背景まで考慮した丁寧なカウンセリングを大切にしています。

2. 女性に多い「鼠径ヘルニア」と「関連疾患」の違い
女性の場合、単なる鼠径ヘルニア以外にも、足の付け根が腫れる疾患がいくつかあります。これらは自己判断が難しく、専門医による正確な診断が不可欠です。
| 疾患名 | 主な特徴と女性ならではの注意点 |
| 鼠径ヘルニア | いわゆる「脱腸」。立ち上がったり力を入れたりすると膨らみ、横になると消えるのが特徴です。 |
| ヌック(Nuck)管水腫 | 女性特有の疾患。子宮を支える靭帯(子宮円索)の通り道に水が溜まる病気で、ヘルニアと非常に見分けがつきにくいです。 |
| 大腿ヘルニア | 鼠径ヘルニアよりやや下の「大腿管」から飛び出します。出産を経験した高齢の女性に多く、腸が詰まる(嵌頓)リスクが非常に高い危険なタイプです。 |
当院では、これらを見極めるために、痛みの少ない超音波(エコー)検査や、CT画像などを活用し、正確な診断を行います。
3. 「痛くないから大丈夫」が危険な理由
「たまに膨らむけれど痛くないから」と放置していませんか? 鼠径ヘルニアで最も怖いのは、飛び出した腸が筋肉に締め付けられ、お腹に戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」という状態です。
嵌頓が起こると腸の血流が止まり、短時間で組織が壊死してしまいます。この場合、緊急手術が必要となり、日帰り手術という選択肢も取れなくなってしまいます。特に女性に多い大腿ヘルニアは嵌頓を起こしやすいため、早めの診断が「安心」への近道です。
4. 40年の経験と最新技術:理事長による最適な手術提案
診断がついた後の治療は、日本内視鏡外科学会の「技術認定医」である当院理事長が担当します。
女性の鼠径管(靭帯が通る道)は男性に比べて非常に細く繊細です。当院では、お腹の中から内視鏡(腹腔鏡)で治療する「TAPP法」を中心に採用しています。
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正確な裏付け: お腹の内側から直接モニターで見るため、小さなヌック管嚢腫や、反対側の隠れたヘルニアも見逃さずに処置できます。
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オーダーメイド治療: 40年に及ぶ外科診療の経験から、解剖学的構造が複雑な女性に対しても、最も再発が少なく身体への負担が少ない術式を提案します。
次回予告
第2回では、「ライフステージと鼠径ヘルニア」をテーマに、これから妊娠・出産を考えている方や、産後のママが直面するお悩みについて詳しくお話しします。
「これって病気かな?」と一人で悩む時間はもう終わりです。浅草の落ち着いた環境で、まずは女性医師にお話しを聞かせてください。
「確かな技術」に基づいた手術は、早期の日常生活復帰への一番の近道です。経験豊富な専門医に、ぜひ安心してお任せください。
東京浅草キュアメディクスは、地下鉄浅草駅 A5出口すぐの立地です。 初診のご予約は、24時間対応のWeb予約からどうぞ

東京浅草キュアメディクス 理事長
松田 年 (まつだ みのる)
医学博士・外科専門医・内視鏡外科学会技術認定医旭川医科大学卒業後、日本大学病院で、胃・食道・大腸などの消化器癌手術を数多く経験。中でも内視鏡・腹腔鏡を使った外科手術は日本国内でも最も早く取り入れた一人である。2015年より外科の日帰り手術を専門とする医療に取り組み2018年に旭川キュアメディクス開院。
その経験から2024年に台東区で初の日帰り手術専門のクリニックである、東京浅草キュアメディクス開院。
鼠径ヘルニア日帰り手術を中心に、患者さまの満足度の高い日帰り手術の提供を日々研究しています。