鼠径ヘルニアは、その発生する場所や原因によっていくつかの種類に分類されます。ここでは、代表的な分類方法とその詳細について解説します。
1. ヘルニア門の位置による分類
鼠径ヘルニアは、ヘルニアが通過する場所(ヘルニア門)によって、以下の3つのタイプに分類されます。
外鼠径ヘルニア(間接鼠径ヘルニア): ヘルニア門が鼠径管の入り口にあるもので、鼠径管を通って男性の場合は陰嚢まで Hernia が突出します。最も一般的なタイプで、乳幼児と50歳以上の男性に多く見られます。
内鼠径ヘルニア(直接鼠径ヘルニア): ヘルニア門が鼠径管の後壁にあるもので、鼠径管を通らずに直接鼠径部(鼠径管の前方)に Hernia が突出します。高齢者や男性に多く見られます。
大腿ヘルニア: ヘルニア門が大腿輪(太ももの付け根にある穴)にあるもので、鼠径部ではなく大腿部に Hernia が突出します。女性に多く、嵌頓(かんとん:ヘルニアが抜けなくなること)を起こしやすいことが特徴です。
2. 原因による分類
鼠径ヘルニアは、その原因によって以下の2つのタイプに分類されます。
先天性鼠径ヘルニア: 生まれつき腹壁が弱いために起こるもので、主に小児に見られます。
後天性鼠径ヘルニア: 加齢や外傷、肥満などによって腹壁が弱くなることが原因で起こるもので、成人に見られます。
3. その他の分類
嵌頓ヘルニア: ヘルニア内容がヘルニア門に挟まり、血流が途絶えてしまう状態。緊急手術が必要です。
絞扼性ヘルニア: 嵌頓ヘルニアの中でも、特に血流が完全に途絶えてしまった状態。臓器壊死(えし)の危険性があり、緊急手術が必要です。
鼠径ヘルニアの診断
鼠径ヘルニアの診断は、医師による問診や触診によって行われます。触診では、鼠径部に膨らみや痛みがないか、咳をしたり力を入れたりしたときに膨らみが大きくなるかなどを確認します。また、必要に応じて、超音波検査や CT 検査などの画像検査を行うこともあります。
鼠径ヘルニアの治療
鼠径ヘルニアの治療は、基本的に手術によって行われます。手術の方法には、大きく分けて以下の2つがあります。
鼠径部切開法: 鼠径部を切開し、ヘルニア嚢を切除または元の位置に戻し、弱くなった腹壁を補強する方法です。
腹腔鏡下手術: お腹に小さな穴をいくつか開け、そこから内視鏡や手術器具を挿入して行う手術です。 鼠径ヘルニアの予防 鼠径ヘルニアを予防するためには、以下の点に注意することが大切です。 腹圧の上昇を避ける: 慢性的な咳や便秘を解消し、肥満を解消するように心がけましょう。 重い物を持ち上げない: やむを得ず重い物を持ち上げる際には、正しい姿勢で行い、無理のない範囲で持ち上げるようにしましょう。 適度な運動: 適度な運動は、腹筋を鍛え、腹壁を強くする効果があります。 鼠径ヘルニアについて、さらに詳しく知りたい場合は、専門医にご相談ください。
東京浅草キュアメディクスは、開院から5ヶ月が経過しました。順調に、東京都市部、墨田区、足立区、台東区、北区・・・たくさんの患者さまに来院いただいております。 鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術も安全かつ短時間で終了しており、執刀の松田理事長、森下院長、看護スタッフも良い医療が提供できていると実感しております。医療技術の進歩により、入院が必要だった鼠径ヘルニアの手術が日帰りで安全に行えるようになりました。 腹腔鏡手術と麻酔の専門家である外科医が患者さまを診ることにより、より痛みの少ない手術をご提供します。当院の手術は鼠径ヘルニア手術の日帰り手術経験が豊富な医師のチームで行います。 松田理事長の鼠径ヘルニア手術手技は、内視鏡外科学会技術認定医の資格を持つもので、手術時間は35分±10分という圧倒的な技量を誇ります。
足の付け根の膨らみ、違和感は、鼠径ヘルニアかもしれません。 気になる症状があれば、お早めに専門の医療機関へ受診しましょう。 東京浅草キュアメディクスは、地下鉄浅草駅 A5出口すぐの立地です。 初診のご予約は、24時間対応のWeb予約からどうぞ。
東京浅草キュアメディクス 理事長
松田 年 (まつだ みのる)
医学博士・外科・内視鏡外科学会技術認定医
旭川医科大学卒業後、日本大学病院で、胃・食道・大腸などの消化器癌手術を数多く経験。中でも内視鏡・腹腔鏡を使った外科手術は日本国内でも最も早く取り入れた一人である。2015年より外科の日帰り手術を専門とする医療に取り組み2018年に旭川キュアメディクス開院。その経験から、2024年に東京浅草キュアメディクス開院。
鼠径ヘルニアの日帰り手術を中心に、患者さまの満足度の高い日帰り手術の提供を日々研究しています。