鼠径部ヘルニアは、推定で年間40〜50万人が発症する疾患で、厚労省のNDBでは毎年14〜15万人が外科手術を受けています
脱腸とも言われますが、幼少期と50歳以上の男性に多い疾患です。女性は産後に発症することも多く、全体数は男性よりも少ないですが20歳代〜50歳代の方も多いのが特徴です
では、どのような症状があれば、鼠径部ヘルニアを疑うのでしょうか?

鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)の初期症状は、太ももの付け根(鼠径部)にできる柔らかい膨らみです。

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【初期症状】
太ももの内側の鼠径部に、ピンポン球や鶏卵くらいの柔らかい膨らみができる
立ち上がったときや、重たいものを持ち上げたときに膨らみが出る
膨らみは手で押すと引っ込む
お腹が張ったような感覚
突っ張ったような感覚や引っ張られているような感覚、不快感、違和感
初期症状の段階では痛みを伴わないことも少なくありません。そのため、症状はありながらも放置される患者さんも少なくありません。

【診断】
問診をもとに視診と触診で行われる
超音波検査や下腹部CT検査などを行うこともある

【治療】
鼠径ヘルニアの治療の基本は手術で、腸や内臓脂肪などが脱出してしまう穴(筋肉の隙間)を、人工のメッシュ(網)などで内側からふさぐ手術を行います。

【手術の種類】
鼠径部を切開する鼠径部切開法
腹腔鏡を用いてお腹の中から手術する腹腔鏡手術

【手術の手順】
筋肉や靭帯の隙間であるヘルニア門から飛び出たヘルニア嚢を剥離する
剥離したヘルニア嚢を切除または元の場所へ戻す
ヘルニア門を閉鎖または縫縮する
人工のメッシュ(網)でヘルニア門を覆い腹壁の脆弱性を強化する

【手術の麻酔】
局所麻酔:手術を行う部位に局所麻酔薬を直接注射する
全身麻酔:専門の麻酔科医が行う最も安全な麻酔方法

【手術後の経過】
鼠径部切開法では術後にやや腫れが残ることがある
腹腔鏡手術では創が小さいため痛みが少なく早期の退院が可能です

【放置のリスク】
放置すると膨らみの固定化や嵌頓(かんとん)など、命に関わる合併症のリスクが高まります。嵌頓状態になると、腸が狭窄して血流が途絶えることから、痛み、便秘、嘔吐など腸閉塞の症状が出ることもあります。

【注意点】
腸や内臓脂肪が大きく飛び出すと戻らなくなり(嵌頓)、臓器が腐ってしまう(壊死)危険性がある
嵌頓状態になると、臓器が狭窄して血流が途絶えることから、痛み、便秘、嘔吐など腸閉塞の症状が出ることもある
嵌頓状態の場合は、壊死や敗血症を引き起こして緊急手術を要する場合もある

鼠径部の膨らみ、違和感を感じたら外科の専門医療機関へ受診しましょう

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東京浅草キュアメディクス 理事長
松田 年 (まつだ みのる)
医学博士・外科専門医・内視鏡外科学会技術認定医

旭川医科大学卒業後、日本大学病院で、胃・食道・大腸などの消化器癌手術を数多く経験。中でも内視鏡・腹腔鏡を使った外科手術は日本国内でも最も早く取り入れた一人である。2015年より外科の日帰り手術を専門とする医療に取り組み2018年に旭川キュアメディクス開院。その経験から、2024年に東京浅草キュアメディクス開院。

鼠径ヘルニアの日帰り手術を中心に、患者さまの満足度の高い日帰り手術の提供を日々研究しています。

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