鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術とは、お腹に小さな穴を開けて、腹腔鏡という内視鏡で鼠径部を修復する手術です。

腹壁の最も外側は、皮膚です。その下には皮下脂肪があり、筋肉があります。筋肉の下にも脂肪層があり、腹膜があります。腹膜に包まれた空間が腹腔(内)です。腹腔というのは、お腹の中、と言うような意味合いです。

お腹の中には、内臓があります。この内臓が収まっている空間が腹腔内です。

腹腔鏡とは、腹腔内に入れて、観察するための、細い手術用のカメラです。3mm程度の極細のカメラから10mm程度のものまで、様々な種類がありますが、一般に手術に用いられるのは、5mmあるいは10mmの太さのものです。当院では4Kカメラシステムで5mmのスコープを使っています。組織の血管の様子もはっきりと見える事によりより確実な手技を行えます。

鼠径部ヘルニアに対する腹腔鏡手術は、鼠径部を切開せず、腹腔鏡で腹腔内を観察しながら、細い鉗子で手術する方法です。

基本的に、お腹に、スコープ用、両手の鉗子用の計3カ所の小さな穴をあけ、ここにアクセス用のポートを差し、このポートからスコープや鉗子を挿入して手術を行います。

ポートは、3mmから5mmの太さで、お腹の傷は、このような小さな穴が開くだけなので、目立たず、術後の痛みも少なく、復帰も早いとされています。ただし、技術的には難しい手術で、誰でも簡単にできる手術ではありません。

腹腔鏡手術は、傷が小さいと言う整容性の面での利点があります。

できるだけ小さな、できるだけ少ない切開創で行う事が整容性に優れていると言う考えから、3つのポートを一つの切開孔から差し込んで行う方法(単孔式手術)や、2つを一つの切開孔からもう一つを別の切開孔から差し込んで行う方法など、切開孔を減らす工夫も行われています。3つの穴で行う方法よりさらに技術的に困難になります。

腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術には、いくつかの種類がありますが、それぞれの術式については次回ご紹介いたします。

 

鼠径部の膨らみ、違和感を感じたら外科の専門医療機関へ受診しましょう

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東京浅草キュアメディクス 理事長
松田 年 (まつだ みのる)
医学博士・外科専門医・内視鏡外科学会技術認定医

旭川医科大学卒業後、日本大学病院で、胃・食道・大腸などの消化器癌手術を数多く経験。中でも内視鏡・腹腔鏡を使った外科手術は日本国内でも最も早く取り入れた一人である。2015年より外科の日帰り手術を専門とする医療に取り組み2018年に旭川キュアメディクス開院。その経験から、2024年に東京浅草キュアメディクス開院。

鼠径ヘルニアの日帰り手術を中心に、患者さまの満足度の高い日帰り手術の提供を日々研究しています。

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